Adamovic_Wood

 このページは、Nikola_Adamovicが楽器製作に使用している木材に関する情報や考えを掲載しています。音色に関する事だけではなく、環境に配慮した考え方も掲載しています。

 他の製作者とは違った考え方を持っている部分があるかも知れませんが、Adamovicをオーダーする際の参考になれば幸いです。

 掲載している情報は、過去と現在のAdamovicサイト及び今までAdamovicに質問した際の回答が元になっています。

 Nikola_Adamovicは、オランダで最も大きなWood_Storeに在籍しており、楽器製作に使用される木材のアドバイザーを務めています。
(2012年からWood_Storeでの勤務を辞め、フルタイムで楽器製作を行うようになりましたが、現在でも取引は続いていますので、個人製作家としては考えられない程、豊富な在庫の中から良質な材を選択出来ます。)
 その店は、オランダを中心とした多くの楽器メーカー、家具メーカーに木材を供給しています。

  Adamovicは、その店にストックされている木材の中で最良の材のみを使用して製作しており、その豊富なストックの中には、30年以上シーズニングされた貴重な材もあります。

 Adamovicでは、木材のままで種類により最低2〜5年間のシーズニングを行った後、ボディーやネックの大きさに裁断され、更に最低2年間のシーズニングを経てから使用しています。良質な材を膨大にストックしているAdamovicだからこそ可能な長期シーズニングです。

 「Tone_Wood」という言葉は、時に価格高騰の為に不正使用される事があります。
 そういう状況を嫌ったNikola_Adamovicは、あえて「Tone_Wood」という言葉を避けて説明しています。

 Adamovicでは、ワシントン条約(SITES)を遵守し不正な材、疑わしい材を絶対に使用しません。木材の国際的な取引の中には、偽造書類と共に流通している物もありますが、許可された材のみを使用しています。

 Adamovicで使用するトップ材は比較的薄いので、他のファクターに比べるとあまり音色に影響しないと考えていますが、柔らかいボディー材に硬質なトップ材の組み合わせは、アーティキュレイションとアタックが少し加わります。

 ネック材が音色に与える影響は大きく、軽量である方が音楽的なサウンドがすると考えていますが、軽すぎる材は充分な剛性を得られないので、正しい木材の組み合わせを選択しなければいけません。
 Adamovicでは、あまり他では見かけない木材の組み合わせもありますが、数年間にも及ぶ実験により、軽量でありながら剛性のある組み合わせを選択しています。

 高密度な指板材を選択すると明瞭で立ち上がりの速い音色を得られ、多くのオイルを含んだ指板材を選択すると、高音域がコンプレスされた暖かい音色を得られます。

    Alder

  • Alderは、エレクトリックベースとギター製作において最も古くから使われている木材のひとつです。

  • 軽く入手しやすく扱い易いAlderは、楽器量産の為に1950年代から使用され始めました。

  • 音色はパーカッシブで、素晴らしいアタックを持っています。
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    Ash

  • Ashもエレクトリックベースとギター製作において古くから使用されてきた木材のひとつです。
  • European_Ashは硬質で少し重い材で、暖かい湿地帯に生息しているSwamp_Ashは、軽量な材です。

  • どちらの材も素晴らしいアタックとサスティーンを持っており、スラップ向きのベースにはとても良い材です。
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    Ebony / Macassar_Ebony

  • 非常に重い材で、Macassar_Ebonyは茶色と黒のストライプを持っています。
  • Macassar_EbonyとEbonyの音色は酷似しており、非常に速いレスポンス、長いサスティーン、鈴の音の様な美しい高音域と太い低音域を持っており、フレットレスベースの指板には最適な材です。


  • Goncalo_Alves

  • Goncalo_Alvesは、多くの油分を含んだ重い材でOil_Finishのネック、指板、トップ材に最適な材です。
  • 色は、輝く様な茶色に暗いストライプが入っています。
     時間の経過と共に輝く様な茶色は深いレッドブラウンに、暗いストライプはより暗く黒に近い色へと変化していきます。
  • クリアーで暖かくメロウな音色を持っています。


  • Green_Heart

  • Green_Heartは、大木で非常に密度の高い材です。

  • 色は生息している地域により変化し、茶色から緑がかった茶色に渡ります。
  • Ebonyと比較しても非常に安定した材で、暖かくウッディーながらも明瞭な音色を持っておりフレットレスベースの指板材に最適な材です。
  • 材不足に陥っているEbonyと比べ、Green_Heartは安定した供給を行えますので環境面でも選択する意義があります。


  • Maple


  • Hard_Mapleは、エレクトリックギターやベースのネック材に使用されています。

  • European_Mapleは、更に古くからヴァイオリンやチェロ、コントラバスに使用されています。
  • どちらも非常に堅く丈夫な材で、安定した素晴らしいサスティーンを持っています。

  • 音色はブライトですがEuropean_Mapleの方が暖かみがあります。
  • 杢は様々で、Flame、Fiddleback、Quilted、Birdseyeがあります。
  • 指板材に使用すると、スナッピーでクリアーな音色を得られます。


  • Spalted


  • Spaltedは一般的にはMapleでよく見られますが、希に他の材でも素晴らしいSpalted_Figureを見かけます。

  • 素晴らしいルックスを持っていますが、菌類やバクテリアにより自然に腐敗した材で非常に脆く柔らかいのでブリッジからの弦の振動を妨げます。

  • 製作にも注意が必要で、ブリッジが支えられるように他の硬い材で補強したり、腐敗していない部分をブリッジの下に持って来て製作しています。

  • Hard_Finishで仕上げなければなりません。


  • Yellow_Poplar


  • Tulipwoodは、少し重い材でボディーに使用します。クリアーな音色で素晴らしいサスティーンを持っています。
  • プレーンな色合いでほとんど杢目はありませんが、希に緑色や紫色のエリアを持ちます。この変色は非常にレアで、素晴らしいルックスになります。
  • Yellow_Poplarをボディーに選択すると、クリアーな音色と良好なサスティーンを得る事が出来ます。


  • Walnut


  • Walnutは様々な種類があり、明るい茶色から暗いチョコレートブラウンにわたります。

  • Walnutの中で良質なのはアメリカ産のBlack_Walnutと東ヨーロッパ産のTurkish_Walnutです。
  • 中軽量な重量でブライトな高音域と暖かい中音域を持っています。
  • あらゆるフィニッシュで美しく仕上がりFlame、Crotch、Fiddlebackといった杢を持つ材もまれに見る事が出来ます。


  • Wenge


  • Wengeは高密度の材で、ベース製作において頻繁に使用されます。
     その主な理由は、Wengeの持つクリアーで明るく、繊細で美しい高音域と力強い中低音域にあります。
  • 私達が好きなラミネートネックは、Wenge/MapleとWenge/Salomon_Padoukです。

  • Wenge/Mapleネックはブライトな音色を持ち、Wenge/Salomon_Padoukネックは暖かい音色を持っています。
  • Oil_Finishで仕上げる事によって、強くタフなルックスと堅さを得る事が出来ます。


  • Thuya_Burl


  • Thuya_Burlトップ+Solomon_Padoukボディー+Solomon_Padouk/Padouk/Wengeネックは、とても良い組み合わせです。

     この組み合わせに、EbonyやMacassar_Ebonyの様な硬質な材を指板に採用する事で、クリアーで暖かい音色を得る事が出来ます。


    African_Padouk


  • African_Padoukは、明るいオレンジ色から赤い色をした中軽量の材です。

  • 鮮やかな色は時間の経過と共に赤みがかった暗い茶色へと変色していきます。
  • コンプレスされた暖かい音色と長いサスティーンを持っており、Oil_Finishを施す事によって速いレスポンスを得る事が出来ます。

  • 非常に安定した材なので、ネック材に最適です。


  • Solomon_Padouk


  • Solomon_PadoukはNarraとも呼ばれ、高密度で中軽量の材でハニーイエローからオレンジの暖かい色を持ち、まれに黒と赤のストライプがあります。
  • 暖かくファットな音色を持ちKoaやMahoganyに似た特色を持っていますが、それらよりは明瞭な音色が特徴です。
  • 安定していますのでネックやエレクトリックギター、ベースのボディーにも使用します。
  • ネックをOil_Finishで仕上げると速いレスポンスを得る事が出来ます。
  • 他のメーカーではあまり使用例の無い材ですので、Adamovicらしさを感じていましたが、残念な事に在庫が残り数本分のみとなってしまいました。今後、新たな入荷は未定となっています。
  • 在庫が無くなりましたので、2015年3月現在、新規オーダーをお断りしています。


  • Pau_Ferro


  • Pau_Ferroは重い材で美しい黄色、茶色、黒のストライプを持ち非常に人気のある材です。

  • どんな種類のフィニッシュを施しても非常に美しく仕上がります。
  • 速いレスポンスと長いサスティーンが特徴で、RosewoodとEbonyの中間的な特性を持っています。

  • フレットレスの指板材にも用いられます。


  • Purpleheart


  • Purpleheartは、裁断された直後は灰色をしていますが、空気に晒される事により美しい紫へと変色します。
  • 硬質な材でネックのラミネート材としては最適です。

  • Mapleと組み合わせる事により低音域に調和の取れ、見た目にも美しいネックに仕上がります。

  • Oil_Finishをお勧めします。


  • Korina


  • KorinaはLimbaとも呼ばれ、1960年代からギブソン社でフライングVに使用され始めました。

  • 軽いものから中軽量のものまでありますが扱い易い材です。
  • ほんの少し木目があるものもありますが、プレーンな色をしています。

  • Hard_Finish、Oil_Finishのどちらでも美しく仕上がります。
  • パーカッシブで素晴らしいアタック感を持っています。

  • 今まであまり多くのエレクトリックベースには使用されていない材ですが、近い将来人気の材になると思います。
  • 33"スケールの指板に使用すると少し濁った音色になるので、35"スケールでの使用をオススメします。


  • Mahogany


  • Honduran_Mahoganyは、過去に多くのエレクトリックベースやギターに使用されてきました。
  • 長い間の需要によりHonduran_Mahoganyの数は激減し、絶滅保護の為ワシントン条約のリストに載り、輸入制限をされ世界中のいたるところで栽培が始まりました。
  • 重量は通常、中軽量ですが材の持つ構造により様々です。

  • 本当のHonduran産のMahoganyは、暖かい音色と素晴らしいサスティーンを持っていますが、少し濁った音色です。

  • 現在、Adamovicで使用出来るMahoganyは、African_Mahogany(Khaya_Mahogany)です。


  • Spruce


  • 商業的に最も多く使用されてきた木材のひとつです。

  • 軽い材でアコースティックギターやベースのトップ材に使用されてきました。
  • 古くからバイオリンやチェロにもセラックニス仕上げで使用されてきました。

  • 非常に柔らかい材なのでHard_Finishをお勧めします。


  • Zebra_Wood


  • Zebra_Woodは、その装飾的なダークブラウントと黄色のストライプで知られています。

  • Wengeの様に導管の荒いデコボコとした表面を持っており、視覚的にWengeと組み合わせるとマッチします。
  • 重い材で非常に均一なサウンドで素晴らしい低音域、中音域、高音域とアタックを持っています。

  • Oil_Finishをお勧めします。


  • Amboyna_Burl


  • 非常にレアで高価な材ですが、暖かい色合いと素晴らしい杢目で、最も美しいルックスを持つ材のひとつです。

  • Amboyna_burlは、Amboyna諸島に生息するPadoukのバール部分で、Solomon_Padoukと同じ種類です。

  • Oil_Finishで仕上げると非常に美しいですが、Hard_Finishにも合います。


  • Ziricote


  • Ziricoteは、硬質で高密度な材で、Spider_Webbingと呼ばれる黒いストライプの杢目を持っています。

  • 明瞭な発音でバランスのとれた音色を持っていますので、指板材にお勧めです。